屋根リフォームの種類と費用相場

屋根のリフォームには大きく分けて3つの工法があります。

1.屋根塗装(塗り替え)

特徴:既存の屋根材の上から塗料を塗ることで、防水性や美観を回復させます。比較的費用を抑えられます。

費用相場:15万円~80万円(面積や塗料の種類による)
目安:築5年~10年程度でのメンテナンス、または既存の屋根材の劣化が軽度の場合。

2.カバー工法(重ね葺き)

特徴:既存の屋根材を撤去せずに、その上から新しい屋根材を重ねて設置します。
廃材処理費用が抑えられ、工期も短めです。
屋根が二重になるため、断熱性や遮音性が向上するメリットもあります。

費用相場:60万円~250万円(屋根材の種類や面積による)
目安:既存の屋根材の劣化が進んでいるが、下地まで傷んでいない場合。スレート屋根や金属屋根で選択可能。

3.葺き替え工事

特徴:既存の屋根材をすべて撤去し、下地の補修も行い、新しい屋根材に葺き替える工事です。
最も大がかりな工事ですが、屋根全体が新しくなるため、耐久性が向上し、屋根材の変更も自由にできます。

費用相場:70万円~260万円(屋根材の種類や面積、下地の状態による)
目安:築20年~30年以上経過し、下地まで劣化が進んでいる場合や、雨漏りしている場合。

■屋根材の種類と耐用年数

主な屋根材と耐用年数、メンテナンスの目安は以下の通りです。

・スレート屋根(コロニアル、カラーベストなど): 耐用年数:20年~30年
メンテナンス目安:塗装10年、カバー工法・葺き替え20年~30年

・ガルバリウム鋼板: 耐用年数:30年~50年
メンテナンス目安:塗装15年、カバー工法・葺き替え30年~50年

・日本瓦(粘土瓦): 耐用年数:50年~100年以上
メンテナンス目安:基本的に塗装・カバー工法は行わず、部分補修や葺き直し(瓦を再利用)が主。下地材の補修は20年~30年。

・アスファルトシングル: 耐用年数:10年~30年
メンテナンス目安:塗装10年

・セメント瓦: 耐用年数:30年~40年
メンテナンス目安:塗装10年~15年

■業者選びのポイント

優良な業者を選ぶために以下の点に注意しましょう。

複数社から相見積もりを取る:費用や工事内容を比較検討できます。
詳細な見積書:「一式」などの曖昧な表記が少なく、工事内容や材料費が具体的に記載されているか確認しましょう。

点検・調査が丁寧:現地の状況をしっかり確認し、写真などを用いて説明してくれる業者を選びましょう。
実績と評判:地域密着で実績が豊富か、口コミなどを確認しましょう。
自社施工の有無:中間マージンが発生せず、費用を抑えられる場合があります。
保証やアフターサービス:工事後の保証期間や点検の有無を確認しましょう。
説明が丁寧:専門用語を使わず、分かりやすく説明してくれるか。

補助金・助成金について

屋根のリフォームには、国や地方自治体が提供する補助金・助成金が利用できる場合があります。主に以下のケースが対象となることが多いです。
省エネリフォーム:遮熱塗料の塗装、高断熱材の導入、太陽光パネルの設置など。
耐震リフォーム:瓦屋根を軽量な屋根材に葺き替えるなど、建物の耐震性能向上を目的とした工事。
長期優良住宅化リフォーム:建物の長寿命化を目的としたリフォーム。

補助金制度は年度や自治体によって内容が異なるため、お住まいの自治体や国の制度を調べてみることをお勧めします。
リフォーム業者によっては、補助金申請のサポートをしてくれる場合もあります。

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